2021年8月7日土曜日

中國がほくそ笑むIMF「6500億ドル」の史上空前のバラ撒き

 日本の「東京五輪」を世界が注目しているが、やはり世界の地域安全保障を話し合う東アジアサミット外相会合は4日、オンライン形式で世界が色々な組織で国連の外に於いて協議されているが、政治問題にも短い発言文の中にも参加国の発言を中國に於いても排除しているが、中國の真意を剥きだしている。

 

参加している中國の王毅外相の発言が日本の中國に於ける人権問題に国会決議もしていないが言及したことに王毅外相はこれに対し、「中國の内政問題にあれこれ口を出したりデマを流して泥を塗る悪質な行為に対して、断固批判する」と激しく批判しましたが、人権問題は内政問題?でしょうか?




  8/5() 13:41配信

中国外相、東アジアサミットで日本など批判

https://www.news24.jp/articles/2021/08/05/10918166.html?cx_recsclick=0#cxrecs_s

 



  

中国外相、東アジアサミットで日本など批判(Nippon News Network(NNN)

 

中国の王毅外相は4日に開かれた東アジアサミット外相会議で、新疆ウイグル自治区や香港の問題をめぐり、中国を批判したとして、日本などを激しく批判しました。

 

地域の安全保障を話し合う東アジアサミット外相会合は4日、オンライン形式で行われ、日本やアメリカ、中国、ASEAN(=東南アジア諸国連合)の加盟国が参加しました。この中では、新疆ウイグル自治区や香港の人権問題をめぐる懸念が日本などから示されたということです。

 

中国外務省によりますと、王毅外相はこれに対し、「中国の内政問題にあれこれ口を出したりデマを流して泥を塗る悪質な行為に対して、断固批判する」と猛反発しました。

 

また、香港問題をめぐっても、民主派の大規模デモが再燃することを日米などが期待していると指摘した上で、「はっきり言っておくがそのような日はもう二度と来ない」と強くけん制しました。

 写真:中国外務省HPより

 

中國の覇権主義や戰狼外交で「東京五輪」の陰に隠れて日本の報道機関が中國の本質を解説していないのでネットでの意味が日本の国民にはよく伝わりません!

いや、結構解説をしていても国の安全保障と結びつかない解説ばかりで日本の海洋権益を確保するのではなく、「東京五輪」スポーツでこの様な中國相手で留飲を下げるのであれば五輪の趣旨に合った勝利が生まれるのでしょう?

次は、一躍「時の人」となった中國の「東京五輪の金」を獲得した選手が自国の教育宜しく洗脳?されて習近平主席が狙う毛沢東主席と並び称されることに国民にも浸透しているようです。





   2021.8.5(木)

毛沢東バッジ選手まで登場、五輪でも示された中国の「逆戻り」

今こそ五輪の理念を見直すとき

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/66360

 

福島 香織 フォロー 中国スポーツ

 



  

自転車女子チームスプリントで優勝した中国選手2人が毛沢東のバッジをつけて表彰式に登場した(202182日、写真:望月秀太郎/アフロ)

 

(福島 香織:ジャーナリスト)

 

 東京五輪も残すところ数日。番狂わせも多かったが日本が金メダルを多く獲得していることはやはり嬉しい。

 

 84日現在、金メダル数が一番多いのは中国。来年(2022年)の北京冬季五輪への盛り上がりにつなげようと、2008年の北京夏季五輪を除いて史上最大規模の選手413人を送り込んだだけのことはある。14億人口から選び抜かれた中国選手の多くが挙国体制で育成され、その強さは素質や練習の積み重ねだけでなく、社会主義国家特有のプレッシャーによるところもあろう。勝っても負けても選手を讃える日本などとは違って、「とるべき金」を逃せば、罵詈雑言、非難中傷の嵐にさらされ、メンタルがズタボロにされる恐怖がある。そのことは2008年の北京夏季五輪を現場で記者として取材したときにも強く感じた。

 

「赤く」なった中国選手団

 

 この東京五輪に参加している中国選手たちは2008年の北京夏季五輪の時以上に、さらに強く濃いナショナリズムの中で戦っている気がしたのは私だけではなかろう。中国はあのときよりも強大になったが、それ以上に「赤く」なった。

 

 そう強く思ったのは、82日の自転車女子チームスプリントで優勝した中国の鮑珊菊(23)と鍾天使(30)の両選手が表彰式に立ったとき、毛沢東のバッジをつけていたことだ。

 

 1990年代、毛沢東がファッションのモチーフや商標として取り入れられた時代があった。だがそれは2000年代後半になって毛沢東の商業化として批判され、禁じられるようになった。習近平政権になってからは毛沢東の神聖化はさらに進んでいる。とすると、彼女たちは本気で毛沢東を尊敬し、信仰のような気持ちで毛沢東バッジをつけていた、ということなのか?

 

 この毛沢東バッジをつけての表彰式は、中国のネット上で「毛粉」と呼ばれる若い毛沢東ファンから大いに喝采を浴びた。だが、IOC(国際オリンピック委員会)から、政治宣伝活動を禁じる五輪憲章第50条に違反する可能性があるとして、調査を開始。

 

 CCTVはじめ中国公式メディアは、さすがに慌てて両選手の表彰式の様子の写真や画像から、この毛沢東バッジの部分を白塗りで消した。だが、今度はそのことが、毛粉たちの不満を引き起こした。米メディアのラジオ・フリー・アジアがそうしたネットの声を拾って報じている。「CCTVは何を恐れているんだ?」「毛沢東万歳!文句があるなら、かかってこいや」「毛主席がなければ中国はない!」・・・。

 

 両選手は中国オリンピック委員会を通じて「もう二度としません」と語ったという。調査の結果、どのような処分が下るかはまだわかっていない。もし、違反と認定されれば、試合の参加資格、大会通行証が剥奪される可能性もある。

 

習近平政権になって毛沢東人気が再燃

 

 私が驚いたのは、国際大会で活躍するようなトップアスリートが毛沢東信者であるということだけでなく、中国のネット空間で「毛粉」がここまで膨大な数に育ち存在感を放っている、ということだ。

 

 毛沢東を神のように信仰する人たちは中国の農村に行けば確かに一定数いて、彼らは文革時代にノスタルジーを感じて、もう一度文革が起きてほしい、と思っている。だが、毛沢東信者は中国都会の知識層たちからみれば田舎者とみなされていた。少なくとも2008年の北京夏季五輪のころはそうだった。

 

 ところが習近平政権になって毛沢東人気が再燃し、地方で革命歌や忠字舞が再流行していたり、長らく見向きもされなかった毛沢東の妻・江青の墓(北京・福田公墓)がきれいに整備されて、花をささげに来るファンが増えている。ネット上では「ネット紅衛兵」と呼ばれる愛国ネチズンが台頭し、フェイスブックやツイッターなど海外SNSでさかんに中国批判の言論に咬みつき、中国の偉大さを喧伝するようにもなった。

 

 だが、こうした国際大舞台で、若いトップアスリートたちが臆面もなく毛沢東ファンであることを主張し、それをネットで絶賛する若者がここまで増えているとまでは思わなかったのだ。

 

 ニューヨーク在住の華人政治評論家の陳破空は「これぞ習近平時代の怪現象」と批判している。「これはドイツの選手がヒットラーのバッジをつけ、ロシアの選手がスターリンのバッジをつけるようなもの。世界の三大虐殺者のうちの1人のである毛沢東を、このような国際的な公の場で賞賛してみせるのは、中国選手が洗脳されて無知であるということだけでなく、中国の感覚が国際社会や文明世界といかにかけ離れているか、ということを示している」と。

 

日本人に負けた選手を罵倒

 

 こうしたネット上に生息する若者世代の「赤化」現象は、たとえば、中国の御家芸の卓球やバドミントンで中国のエースたちが敗北した時に、より鮮明に見えた。

 

 たとえば日本の「みまじゅん」こと卓球混合ダブルスの伊藤美誠・水谷隼ペアが決勝で下した中国の劉詩雯・許昕ペアへのネット紅衛兵たちの罵詈雑言。「日本人に負けるくらいなら、国に帰ってくるな」「2人ともゴミだ」「小日本に金メダルを奪われたことは耐えられない」。

 

 CCTVが予定稿だった「劉詩雯・許昕ペア、中国に最初の金メダル!」の誤速報を流してしまったこともファンの神経を逆なでし、選手たちへの罵倒に拍車をかけた。挙句の果てに「日本人選手が反則をした」「ボールを吹いた」「卓球台に触った」と攻撃が乱反射した。

 

 この試合後の劉詩雯選手が「対不起(ごめんなさい)」と号泣したのは気の毒でならなかった。もし対戦相手が日本でなくドイツなどであったら、ここまで責められなかっただろう。

 

 中国が負けてはならない相手に負けた、といえば、バドミントン男子ダブルス決勝だった。台湾の李洋・王斉麟ペアが中国の李俊慧・劉雨辰ペアを下し台湾に最初の金メダルをもたらしたときは、蔡英文総統がわざわざ東京に電話をかけて祝意を示したほど台湾中が興奮に包まれた。だが中国のネチズンは「みっともない負け方だ!」「少しの闘志もない。これが決勝のレベルか?」「これまで見たバドミントンの試合で最もゴミな試合」「寝てんのか?」「さっさと引退しろ」などと容赦なかった。

 

 さらに、この怒りは五輪の選手以外にも向かい、インスタグラムに五輪の台湾選手の写真を「国手(国家代表)」と呼んで投稿した台湾の人気女優・小Sこと徐熙娣(シュー・シーディー)がネチズンから台湾独立派と決めつけられSNS上で炎上。彼女や彼女の娘の許曦文(Elly)をCM、イメージキャラクターに起用していた寿全斎や大人糖などの中国企業4企業から契約を打ち切られた。

 

国際社会の目を気にしなくなった中国人

 

 もう一つ例を挙げれば、女子エアライフルの楊倩選手。彼女は中国に東京五輪最初の金メダルをもたらした英雄であるはずなのに、なぜかネット上で「中国から出ていけ!」と批判の声。理由は彼女がかつてナイキのシューズをコレクションしている写真をSNSでアップしていたから。ナイキは「(ウイグル人の強制労働問題で非難されている)新疆棉を使用しない」と公言している米国スポーツメーカーのひとつで、中国では不買運動が起きていた。

 

 ほかにも、中国の女子バレーのユニフォームが、新疆綿を使用しないと公言しているドイツのアディダスであったことから、リオ五輪金メダルの中国女子バレーが「トルコに敗退したのはアディダスを着ていたせい」「アディダスじゃ、飛べない」「(中国のスポーツメーカー)李寧を着ろ!」といった批判が集中した。

 

 もちろん、こうした「ネット紅衛兵」たちは、実際はノイジーマイノリティであろう。負けた選手に下品な罵倒を向けるべきではない、五輪に政治を持ち込むべきではない、というまっとうな意見を言う中国人も少なくない。だが明らかに北京夏季五輪当時と比べれば、ネット上の五輪関連発言は、民族意識がより強く、より赤くなっている。

 

 2008年当時は五輪前にチベット騒乱があり、チベット人サイドに立って報道する西側メディアに反発したネチズンが民族意識にかられた欧米批判を行ったが、五輪が始まれば、かなりお行儀はよかった。中国と中国人自身に、五輪ホスト国として国際社会からどう見られているか、ということを気にする部分もあったのだ。

 

 それが今回の東京五輪では、中国選手団や応援のネチズンたちの言動は本当に国際社会の目を気にしなくなった。外交部の報道官ですら罵詈雑言の戦狼外交なのだから、バドミントン女子の陳清晨選手が下品な罵倒語「wocao」(「クソッタレ」「畜生め」といったニュアンス)を試合中連呼することくらいあり得べし、というところなのか。

 

コロナ禍の中で五輪を開催した意味は

 

 正直いえば、こうした国際社会の目を気にしなくなったという変化は中国だけのものではないかもしれない。「ぼったくり男爵」の異名をとる会長をいただくIOCは、日本の事情をほとんど配慮していないし、日本は日本とて、新型コロナ肺炎禍で「安心安全」を約束して強引に開催にこぎつけたが、果たしてその約束は守られたのか。各国選手・関係者たちを見ても、失踪する者あり、路上飲み会する者あり、選手村から無断外出する者あり、だ。

 

 そもそも、開催前から一部の利権集団が好き勝手に利益誘導していた今回の五輪は、暗部が露呈し、大赤字は確定的で、当初掲げていた復興五輪コンセプトは雲散霧消し、果たしてコロナ感染拡大、医療崩壊のリスクを負いながら五輪開催を強行した意味とはなんぞやと問い直さねば納得いかない状況になっている。

 

 デルタ株の新型コロナ感染が拡大し、オリンピック・パラリンピック閉幕後にはロックダウンに準じた生活が長期間強いられるかもしれない。それでも開催できて良かったと、もし私が心から思えるとしたら、それは五輪の精神、理念を今一度振り返り、堕落した五輪をもう一度純粋に平和とスポーツの祭典として見直す議論のきっかけになった、と納得できるときだ。

 

 東京五輪は、政治的ハプニングに満ちていた。

 

 開会式、台湾選手団入場のとき、NHKアナウンサーが「台湾です」と紹介したこと。ベラルーシの女子陸上選手の亡命事件。軍統治下のミャンマーを代表して選出された3選手のうち、1人が「不服従運動」への連帯で出場を辞退したこと。フェンシング男子フルーレで香港の選手が初めての金メダルを取ったもののメダル授与式で中国国歌が流れると、香港のショッピングモールで中継を見ていた人たちからブーイングが沸き起こったこと。そのあと、ブーイングをした市民が香港国家安全維持法違反で逮捕されたこと。2008年の北京五輪では、香港人は中国選手を祖国の代表として応援していたのだが。

 

 北京夏季五輪から13年たった世界は、かくも苦痛と危機に満ちている。その苦痛のいくつかは、中国の強大化と権威主義化・極権化によってもたらされたものだ。私は2008年、中国が五輪を経験することで、真に国際社会と調和して責任ある大国に変わると一瞬でも思ったことがあったのに。

 

 日本が感染拡大のリスクを負いながら果敢に五輪を開催した意味は、こうした過酷な状況でも平和とスポーツの祭典は開かれるべきだという、五輪憲章の根本的意義を改めて国際社会に提示するためだと、胸を張って言いたい。そう言えなければ、日本選手の金メダルラッシュも、数々のドラマチックな瞬間も、ヒエラルキー頂点にいるほんの一部の特権階級人が自らの政治宣伝や利益誘導に利用するためだけの茶番に貶められてしまう。

 

 スポーツを通じて心身ともに調和のとれた若者を育成すること。異なる国や地域の人と交流することで、互いを尊重し、偏見をなくすこと。スポーツを通じて世界平和を構築すること──。この理念を改めて見つめ直して、東京がなぜこの苦難の中で五輪を開催したかをきちんと説明し、2022年の北京冬季五輪を迎える前に、ホスト国の中国に対して求めるべき条件というものを、日本としてきちんと打ち出してほしい。

 

福島 香織のプロフィール



  

(ふくしま・かおり)


大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、200208年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。おもに中国の政治経済社会をテーマに取材。主な著書に『新型コロナ、香港、台湾、世界は習近平を許さない』(ワニブックス、2020)、『習近平の敗北 紅い帝国・中国の危機』(ワニブックス、2020)、『中国絶望工場の若者たち』(PHP研究所、2013)、『潜入ルポ 中国の女』(文藝春秋、2011)などがある。メルマガ「中国趣聞(チャイナ・ゴシップス)」はこちら

Wikipedia

 

この記事は14億人口から選び抜かれた中国選手の多くが挙国体制で育成され、その強さは素質や練習の積み重ねだけでなく、社会主義国家特有のプレッシャーによるところもあろう。勝っても負けても選手を讃える日本などとは違って、「とるべき金」を逃せば、罵詈雑言、非難中傷の嵐にさらされ、メンタルがズタボロにされる恐怖がある。そのことはこの記事の福島香織氏が2008年の北京夏季五輪を現場で記者として取材したときにも強く感じたようですね。

 

それが今回の「東京五輪」では、中國選手団や応援のネチズンたちの言動は本当に国際社会の目を気にしなくなった。外交部の報道官ですら罵詈雑言の戦狼外交なのだから、バドミントン女子の陳清晨選手が下品な罵倒語「wocao」(「クソッタレ」「畜生め」といったニュアンス)を試合中連呼することくらいあり得べし、というところなのか?

中國共産党が生み出した制御不能の人民モンスター!

中國による平和祭典すら軍事的覇権拡大の動きに懸念を示し、新疆ウイグル自治区や香港での人権侵害について警戒感を露わにしなくてはならないのです。中國の習近平政権の覇権主義は今後も要注意が必要だ。当然、人民軍の関係する組織でサイバー部隊が活動!次なる記事は人民の生活に還元することなくトップの要人と一部の企業を共産党が仕切っている。急激な経済発展の間違った使い道だと思う史上空前のバラマキを阻止できない世界と良識ある識者の声が聞こえない事を憂いていても?虚(むな)しい。





  2021.8.5(木)

中国がほくそ笑むIMF6500億ドル」の史上空前のバラ撒き

貧困国へのコロナ禍救済金なのに結局は「一帯一路債務」返済金に

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/66343

 

塚田 俊三 フォロー 中国 経済

 



  

© JBpress 提供

 

(塚田俊三:立命館アジア太平洋大学客員教授)

 

 82日、ワシントンで、国際通貨基金(IMF)加盟の190か国を集めたIMF総務会が開催された。そこで、パンデミックに伴う経済修復を支援するため「特別引出権(SDR)」の一般配分が承認された。その発行額は、巨額であり、前回のリーマン・ショック直後の一般配分、2600億ドルを遥かに上回る6500億ドル(71兆円)に達する。

 

 SDRは国際通貨との交換権としてIMFによって創設されたものであるが、それは、後程詳しくみる通り、コストを掛けずに取得することのできる新たな流動性資産である。これはまさにミルトン・フリードマンがいう「ヘリコプター・マネー」に等しく、債務の増大に苦しむ各国の財政当局にとっては、干天の慈雨として映ろう。だが、この加盟各国に配分されるSDR資金は、IMFが期待するように、パンデミック関係の経済対策にそのまま使われるだろうか? そうではなく、最終的には意外なところに降り注ぐかもしれない。

 

 本稿においては、先ず、SDRが如何に革新的な金融資産であるかを説明し、次いで、その発行が決して一筋縄でいかなかった経緯に触れ、最後に、その便益は最終的には誰の手に帰するのかについて議論を進めたい。

 

現代の錬金術としてのSDR

 

 SDR1969年当時、外貨不足に悩む国々に対する新たな外貨準備資産として生み出されたものであるが、それはほとんど“無から有を生み出す”に等しい革新的な金融上の考案であった。まず、どういう点で革新的かを説明したい。

 

1)無償で取得できる新たな金融資産

 

 加盟国は、IMFに加盟すると、先ず拠出金(Quota)を払わなければならないが、このお金は、IMFの資本金とはならず、IMFに対する預け金として扱われ、加盟国毎に設定されたIMF口座に振り込まれる。通常の拠出金であれば、金利はつかないが、IMFに対する拠出金には、預け金として金利が付与される。この点が、SDRを、コストのかからない新たな金融資産とする要因の一つとなる。即ち、SDRが発給されると、それは当該国のIMF口座の残高の増大として記帳される。すると、その分、預金額が増えるので、受取利息も増える。だが、同時に、加盟国は、IMFからSDRの発給を受けたのだから、IMFに対してSDRの発行手数料を払う義務を負う。この手数料率は、IMF口座で支払われる金利と同一水準に設定されているので、これら両者は相殺され、結果的に、加盟国は、何らの対価を払うこともなく、SDRという新たな金融資産を手にすることができるようになる。

 

 ちなみに、IMFは一般に融資機関とみなされているが、IMFの融資は、世銀やアジア開発銀行と異なり、資本金や債券の売上金を使って行うものではなく*1、加盟国から預かった拠出金を活用して行うものである。言い換えれば、IMFの融資は、加盟国間の相互融通システムに基づくものであり、その融資の正式名称も、「loan」ではなく、「stand-by-arrangement」と呼ばれる。

 

ちなみに、世銀やADBには世銀債やADB債があるが、IMFにはそのようなものはない。

低金利、かつ融資条件もなし

 

2SDRを活用した借り入れ

 

 SDRは、通貨ではないので、これを実際の支出に使うためには、ハード・カレンシーに換える必要がある。実は、この段階で、SDRを手放す国にはコスト(SDR金利)が発生し、他方、SDRを受け取る国には利益(SDR金利)が生まれる。

 

 この二国間の取引は、基本的には2つの金融資産の交換であるが、それは、SDRを使った二国間の貸し借りと見ることもできる。この貸借関係のユニークな点は、相手国さえ了承すれば半永久的にお金を借り続けられるということである。なんとなれば、上記でみたとおり、貸付国は、貸し付けが続く限り、追加収入を得ることができるので、あえて、借入国に国際通貨の早期返還を求める必要がないからである。

 

 他方、借入国にとっても、長期の資金を短期資金の安い金利(SDR金利)で借りることができるので、メリットがある。このように見てくれば、SDRが如何に革新的な仕組みであるかを理解していただけよう。

 

 上記で述べた金利は、SDR Interestと呼ばれるが、それは、5つの主要通貨(米ドル、ユーロ、人民元、円、ポンド)の3カ月ものの国債の金利を加重平均したものである。国債に付される金利は、いわゆるrisk free金利とみなされるので、その水準は極めて低い。

 

 このSDR金利は、市場の動向を反映し、毎週改定されるが、これら国債金利の現在の加重平均は0.02%である*2。ただ、IMF金利には底値が設定されており、それは5 basis pointと定められているので、現在のSDR Interest0.05%となる。いずれにせよ、SDR金利は極めて低い短期資金向けの金利であることに変わりない。

 

ユーロと円の3カ月物の国債の金利はマイナスであるので、このように低い金利となる。

 

3“No-string attached asset”としてのSDR

 

 実は、SDRによる借入れが、魅力的であるのはもう一つの理由による。それは、この方法による借り入れには、一切貸付条件が付かないという点である。通常、IMFから借り入れを行なうと、かの悪名高いconditionalityが付されるが、SDRを活用して借り入れれば、このような貸付条件が付かない。この点は、債務危機に直面し、IMFからの融資を仰がざるを得なくなっている国にとって、非常に重要である。

 

日本の財務省にとっても有難い「ボーナス」

 

4)今回SDR発給の規模

 

 今回のIMFの決定は、パンデミックによって大きく毀損した世界経済からの回復に極めて大きなインパクトをもたらすものであるが、そのインパクトの大きさは、6500億ドルと述べただけでは十分に伝わらないと思われるので、ここで日本を例にとってこれを見てみることとしたい。

 

 この6500億ドルにのぼるSDRは、加盟各国の出資比率に応じて配布されるが、わが国の出資比率は6.47%であるので、その配分額は421億ドルとなる。これを1ドル110円換算で計算すると、4.6兆円となる。これだけの金額であれば、例えば、迷走に迷走を重ねたオリンピック費用の支払いに充てたとしても、一年延長に伴う追加費用(0.3兆円)は勿論、その全額(1.6兆円)を支払うことができる。

 

 もっともこれはワイルドに過ぎる発想であるので、財政当局からそのまま受け入れてもらえるとは思わないが、いずれにせよ、今回のSDRの配給は、財務省にとっては、何らの代償も払うこと無く(増税や国債の発行を要せずに)手に入れることのできる突然のwindfall benefitなので、財務省にとっては、極めて有難い財政収入となる。

 

 このSDRは、8月末までに*3IMFから受け取ることができるが、それはすぐさま円貨に変えて、国内支出に使えるのかとの疑問を呈する向きもあろうかと考えるが、これは可能であり、政府の外為特会にこのSDRを追加入金すれば、そこから円貨を引き出し、これを日銀内にある政府口座に移し替えればよい*4

 

 いずれにせよ、今回のSDRの配分が、わが国にとってすらこれだけのインパクトがあるのであるから、最貧国にとっての影響の大きさは容易に推 定できよう。

 

今回のSDRの一般配布は本年823日に発効する予定。

 

外為特会の貸借対照表には、既にドル、円、SDRが計上されていることからこのような帳簿処理が可能といえる。

 

5SDRの乱発の防止

 

 SDRはこのように極めて魅力的な金融資産であるが、それだけに加盟各国からその追加発行を求められる可能性が高い。このためその乱発を防ぐため、その発給には一定の歯止めがかかっている。まず、SDRを発給するかどうかの決定は、5年に一度しか行えない。しかもこれを発給する場合は、IMFは、24カ国・地域の代表から構成される理事会ではなく、IMFのすべての加盟国(190カ国)が参加する総務会に掛ける必要がある。さらに、その決定は、通常の単純な多数決ではなく、super majorityと呼ばれる特別な多数決による必要がある。Super majorityによる場合は、加盟国の5分の3以上が賛成し、しかも、これら賛成国の議決権の総計が85%以上にならなければならない。ちなみに、米国は16.47%の議決権を有することから、米国は実質的な拒否権を有することになる。なお、今回のSDRの発行は巨額になったことから、IMFの専務理事は、次のSDR検討期間の5年間(2022-2026年)は、SDRの新規発行は提案しないと言明した。

 

SDRの一般配分に対する懸念

 

1)米国議会での審議

 

 上記でみたように、SDRの一般配布の恩恵は極めて大きく、各方面から歓迎されてきたが、実は、これは、昨年末までは、その実現が危ぶまれていた。SDRの発給問題は、既にトランプ政権時代から議論が始まっていたが、その議論の中心は、SDRが、“no-string attached”の資金であるということにあった。特に共和党から強く出されていたのは、中国、ロシア、イラン、ベネズエラといった米国の敵対国に対しても、何らの条件も付さず、SDRというフリーマネーが配布されるのは、おかしいとするものであり、トランプ政権は、SDRの一般配分には、反対との立場を採った(IMF2019年に最初のSDRの一般配布の提案を行ったときは、米国は、拒否権を行使した経緯がある)。

 

 バイデン政権の中ですら、一部に慎重論があり、例えば、イエレン財務長官は、今年3月の議会答弁において「途上国に配分されたSDRが、中国への一帯一路に係る債務の返済に回されるのは望ましくない」との考えを表明していた(なお、わが国の財務省も同様の懸念をすでに表明していた)。ただ、バイデン政権全体としては、今回のSDRの一般配分は、基本的には、世界各国が現在直面しているパンデミック問題の解決に資するとの立場を採り、本件を41日、議会での審議に付した。財務省としては、今回のSDRの発行総額を、IMF事務局との協議を通じて、議会承認を要する6500億ドル未満に抑えることができたので(IMF事務局は、当初1兆ドルを優に超える発行が必要とみていた)、議会審議は十分乗り切れると踏んでいた。

 

 だが、共和党の反対は意外に強く、同党はこれをブロックするために、下院において、4月に”SDR Oversight Act of 2021”を、次いで上院において5月に”Amendment to Endless Frontier Act”を提出した。バイデン政権は、これを乗り切るため、議会審議の過程で、SDRの発行・使用に関し、IMFに対し、transparency(透明性)とaccountability(使用責任)の確保を強く求めていく立場を表明し、これによってこれらの二法案の議会通過を何とか食い止めた。

 

2IMF事務局の最終提案

 

 IMF事務局は、本年5月末にSDRの一般配分に関する最終提案書(A Proposal for General Allocation of SDR, May 27, 2021)を取りまとめたが、その中では、上記の米国議会内での議論を斟酌し、SDRの発給・使用については、transparencyaccountabilityを確保するとし、また、その使用状況についても四半期ごとに定期的な報告書を提出するとした。だが、IMFもここでプロフェッショナルとしての気概を示し、SDRunconditional foreign reserveであるとの原則は譲らず、その利用に関し条件を付さないことを明確にした。IMFのこの立場は、上記の提案書において、次の表現で示されている。

 

The IMF recognizes the need to “enhance transparency and promote accountability, while respecting unconditional reserve assets characteristics of SDR” Page 21 of the Proposal.

 

 “The SDR is an unconditional reserve asset and participants can use their newly allocated SDRs without restriction” Page 22 of the Proposal.

 

誰がこのSDR一般配分のメリットを享受するのか?

 

1)途上国のSDRの使途

 

 上記で述べた通り、SDRを使った借り入れには一切貸し付け条件が付かないことから、その魅力は、途上国にとって格段に大きい。今回のSDRの一般配分のうち、新興国を含む途上国には2740億ドルが割り振られるが、この金額は途上国にとって大変な額である。だが、それは、一体どのような目的に使われるのであろうか? IMFが期待するようにパンデミック関連の経済対策に使われるであろうか?

 

 確かに、一部はそのように使われるであろうが、途上国においては、むしろ別の目的に、即ち一帯一路に係る中国からの借り入れの返済に使われるのではないかと推察される。というのは、途上国の多くは、債務危機に直面しており、その債務の削減が喫緊の課題となっているからである。

 



  

© JBpress 提供 習近平主席(写真:新華社/アフロ)

 

 途上国は、様々な国・機関から借入れをしているが、その中でも、格段にその借入額が大きいのは、中国からである。中国からの借款は、額が大きいだけではなく、その金利が高い。特に、中国の海外融資の最大の供給機関である国家開発銀行の金利は6%台と高率であり、譲渡性の高い政策金融を行う中国輸出入銀行の金利ですら2%台である。これは、大口の開発金融機関である世銀やADBの金利よりも高い(世銀、ADBのそれは1%弱*5)。当然のことながら、途上国は、金利の高い借款から順番に返済していくであろうから、今回SDRによって獲得された国際通貨はまず中国への返済に、特に国家開発銀行への返済に、向けられるであろう。

 

 このような使い方は、IMFから見れば必ずしもその望むところではないが、その使用については、何らの条件も付けておらず、加盟国の判断に任せざるを得ない。

 

例えば、ADBの貸出金利(変動)は、ドル建ての長期資金の場合、年率0.856%である(202182日現在)。

 

2)今回のSDRの一般配給の最大の享受者は実は中国

 

 このようにみてくると、SDRによる資金の大半は、中国への返済に充てられるものと推定されるが、これは、中国政府が直面する重要課題の解決に資することになる。中国は、2013年来、その一帯一路構想を強力に推進してきたが、当初の狙いは、余剰能力を抱える国営企業に対し、そのはけ口を与えることにあった。国営企業はこの政府のお墨付きを得て、大挙して海外インフラ市場に進出した。進出したと言っても、それは自己の投資資金を使う海外直接投資方式ではなく、相手国からの発注を受けての請負方式によるものであった。他方、途上国はその発注に要する自己資金は十分持ち合わせておらず、その資金を借入金に頼らざるを得なかったが、その資金需要を一手に引き受けてきたのが、国家開発銀行と中国輸出入銀行であった。



© JBpress 提供 これも「一帯一路」計画の一環、パキスタンのカラコルム・ハイウェイ第2期プロジェクト(写真:新華社/アフロ)

 

 このような背景の下、海外市場に進出した国営企業は、習近平政権の大号砲に応えるに熱心なあまり、仮令それが採算性の低いプロジェクトであっても、あるいは、環境問題を抱えた問題案件であっても、ところかまわず引き受けていった。だが、2018年頃から、その問題点が噴出し始め、一部に不良債債権化するものが出始めていた。デフォルトが起きた場合のリスクを最終的に負うのは金融機関であり、結局これらプロジェクトのツケは国営企業を側面から支援してきた国家開発銀行や輸出入銀行に帰することになった。

 

 特に国家開発銀行は、国務院に直属する、中国政府にとっての最重要の政策銀行(ちなみに、総裁には大臣級の地位が付与されている)であり、その運営は民間企業と見紛う程効率的に行われてきた。その資金調達は、もっぱら資本市場における債券発行によって賄われてきたが、不良債権が増大すれば、その高い信用格付けが揺らぐことになり、政府にとってもこのような事態はなんとしても避けなければならない課題であった。このような中で、今回のSDRの大量発行は、途上国からの債務の返還を促すものであり、この意味で、中国政府にとっては今回のIMFの措置は、大いに歓迎されるものであり、その懸案の解決に資することになると言えよう。言い換えれば、今回IMFが大量にばらまいたヘリコプター・マネーは、一旦は、途上国に拾われるであろうが、これらを最終的にかき集めるのは、中国であり、今回のSDR配分の便益は最終的には中国に帰することになる。

 

塚田 俊三のプロフィール

立命館アジア太平洋大学客員教授。運輸省(現国土交通省)にて16年間、政策担当キャリアとして勤務した後、世界銀行に移り、12年間運輸プロジェクトのタスクマネジャー等を務めた。その後アジア開発銀行に移り、大型インフラプロジェクト開発のタスクマネジャーを8年間務める。20084月より、立命館アジア太平洋大学に移り、教鞭をとる。 専門は、BOTPPPPFI等を活用した社会基盤開発、プロジェクトファイナンス、国際経済、開発経済、環境経済、カーボンクレジット。取得学位は、工学博士(東京大学)、経営学修士(コーネル大学)、教養学士(東京大学)。

 

この記事でハード・カレンシーHard Currency】の意味導き出した金融民主主義の世界とは考え方がまるで違う中國ではこの出資に躊躇う訳もなく、6,500億ドルを考えてセキュリティ構築を目指す方策を作って防御を考えないといけない。

確かに、利用したい国に於いては自由に使えるので一部はそのように自由に使われるであろうが、途上国においては、むしろ別の目的に、即ち「一帯一路」に係る中國からの借り入れの返済に使われるのではないかと推察される。というのは、途上国の多くは、債務危機に直面しており、その債務の削減が喫緊の課題となっているからである。

習近平主席を気にせずに他国へ攻撃をするのでは?習近平主席の考えも毛沢東主義を自分の希望をかなえる手段と同じと考えているのが見えています。なぜこのような状況を世界が平和裏に解決できると思っているのか判りません。

特に国家開発銀行は、国務院に直属する、中國政府にとっての最重要の政策銀行(ちなみに、総裁には大臣級の地位が付与されている)であり、その運営は民間企業と見紛う程効率的に行われてきた。その資金調達は、もっぱら資本市場における債券発行によって賄われてきたが、不良債権が増大すれば、その高い信用格付けが揺らぐことになり、中共の政府にとってもこのような事態はなんとしても避けなければならない課題であった。このような中で、今回のSDRの大量発行は、途上国からの債務の返還を促すものである。確かに頭の良い金融工学の良いものを中國が利用しない訳がない?本来は覇権主義を標榜する独裁国には利用させてはいけなかったが、利にさとい中國に使われた責任を誰も取れない!

今も中國習近平主席の政府は「中國は法治国家である」と主張、現在進行形のチベットやウイグル問題は世界が現在進行形の懸念であると言っているが「内政干渉だ」と突っぱねて、他国からの干渉を突っぱねている。

 

だが、今迄の報告書からは、中國5千年の歴史の中で積み重ねてきた嗜好(しこう)が「支配民族」の漢族のDNAにしっかり刻み込まれているのが判る。

先の戦争では日本兵の有り得ない所業を?を自国で行っていた問題を解決するための拷問をあたかも日本兵が行っていたと言い募り、自分たちのDNAを指摘されて憤慨?

中國5千年の歴史の中で積み重ねてきた拷問嗜好が、中國共産党も継承しているのが判ります。

経済発展にともなって中國特産拷問道具の輸出にもつながっているとされ、この様な事態で国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のデータによると、2012年から2020年までの間に、海外亡命を希望する中國人の数が600%以上増加し、約61万人以上が亡命していることが分かりました。悪は共産党そのもので、潰さなければ世界の安寧は無理でしょう。

記事の中の習近平主席の笑い顔に「父つぁん」が虫唾(むしず)が走ると言っているのがよく判るよ。


「俺っち」の理解も当然、日本が金融政策と援助では、日本の様に回収の方が難しい。融資の方が何時でも立案を立てられるが、受け入れた国は中國の回収は危険を跳ね除けてどの様に来られるかを予測しながら受け入れるのですから大変です。

日本の尖閣諸島問題で中國の人民軍高官が4日ほどで陥落すると豪語しています。飴と鞭で中國が世界を手玉に取っていますが、ハリネズミの様にミサイルを日本に向けている人民軍が、その点インドも台湾も中國の混乱を国内に向けさせる為に巨大ダムの三峡ダムに照準を合わせたミサイルが何時でも打ち込める作戦を立てているならば当然な作戦でしょうね。同じ様に日本も軍事施設やダム施設に攻撃する作戦で防衛戦を構築すると宣言ぐらいして欲しい。

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