2019.11.13 10:00 Kenji P. Miyajima
低濃度でも逃がさない、二酸化炭素を吸って吐くバッテリーが地球を救うかも
Image: Sahag Voskian
温暖化対策待ったなし。待たされっぱなしだけど。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の「1.5℃特別報告書」によると、今世紀末における産業革命前からの気温上昇を1.5℃未満に抑えるためには、二酸化炭素排出量を実質ゼロにしたうえで、大気中から二酸化炭素を回収して貯留または再利用する必要があります。
しかし、すべての国がパリ協定の目標を達成したとしても、21世紀末には世界平均気温が最大で3.7℃上昇するといわれています。
お先真っ暗な話題ばかりの温暖化界隈に、一筋の光を与えてくれる新技術をマサチューセッツ工科大学(MIT)が開発したといううれしい知らせが。
空気から二酸化炭素を吸収して放出するバッテリー
同大の研究チームが科学誌Energy and Environmental Scienceに発表した論文によると、新技術は200~400平方cmほどのシートを重ねた特殊なバッテリーを用いて、充電中に電極を通過する空気から二酸化炭素を吸収して、放電の際に放出するのだとか。
これまでにも、Direct air capture(DAC)と呼ばれる大気中から直接二酸化炭素を吸収する技術や、二酸化炭素を閉じ込める岩、二酸化炭素を回収するエアコン室外機などが登場していますが、コストや規模などの問題から実用化レベルに至るまでにはまだまだ遠い道のりが待っています。
「今回の新技術も同じようなものなんじゃないの?」と疑いの眼を向けてしまいそうになりますが、このMITによる二酸化炭素を吸って吐くバッテリーには、今までの技術よりも期待できる大きな理由があるのです。
新技術のどこがすごいの?
これまでの技術では、空気やガスの流れから二酸化炭素を回収するためには、火力発電所や工場から排出されるような高濃度の二酸化炭素が必要でしたが、このバッテリーは現在大気中に存在する400ppmレベルの二酸化炭素しか含んでいない空気からも回収が可能とのこと。
また、熱や圧力、化学物質などを用いることなく二酸化炭素を回収・放出できるのも革命的と開発者は述べています。そして電極に使用されるシート(は、開発が進めば新聞紙を刷るような製造プロセスで大量に生産できるようになるため、費用対効果も高くなるのだそうです。
ところで、放出される二酸化炭素はどうなるの?
さて、このバッテリーが高効率かつ低コストで二酸化炭素を吸って吐くのはわかりましたが、放電時に吐き出される二酸化炭素はどのように使われるのでしょうか?
ここでも、この技術は大活躍してくれそうですよ。
まず、一般的な二酸化炭素回収・貯留技術では、火力発電所などから回収した二酸化炭素を地中に閉じ込めてしまいます。この新技術でも同様の処理方法は可能ですが、さらに他にも有効な使い道があるみたいです。
清涼飲料水の工場ではソーダ水に炭酸を加えますが、このバッテリーを導入すれば二酸化炭素を供給できます。同じように、一部の農家はグリーンハウスで植物や農産物を育てるために必要な二酸化炭素を生成する必要があります。
これらの施設では化石燃料を燃やして二酸化炭素をつくりますが、新しい技術を使えば二酸化炭素を供給できるだけでなく、化石燃料を使わなくてもよくなるので余計な温室効果ガスも排出されなくなります。まさに一石二鳥ですね。
さらに、化学的・電気化学的過程によって、放出される二酸化炭素を燃料に転用することもできます。
気になる今後の予定について、研究者らは商業化に向けて会社を設立して、数年以内には実用規模のプラントを開発したいと考えているそうです。規模の拡大はとても簡単で、必要な容量にあわせて電極をつくればいいと開発者は話しています。
低コストで量産型で多用途なこのバッテリーには、期待しかありませんね!
Source:
MIT News
従来言われていた二酸化炭素を閉じ込める岩、二酸化炭素を回収するエアコン室外機などが登場していますが、コストや規模などの問題から実用化レベルに至るまでにはまだまだ遠い道のりが有ると言われて居ました。研究者らは商業化に向けて会社を設立して、数年以内には実用規模のプラントを開発したいと考えているそうです。同じ様に研究を続けて居る他の研究結果を期待して居ね。一方COP25のスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)は13日、スペインで12月に開かれる国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)への参加を目指し、活動して居ますが「俺っち」も眼つきが良くない事は知って居ますが若い少女が排出国に反対意見と同時にその様な場所で研究報告を発表して欲しいですね。妙に少女で有るまじき顔で声を挙げて居るのがちょっと悲しい。
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