「東京五輪」が佳境に競技が行われていますが、中國の半年後に「北京冬季オリンピック」開催を米国が果たして行う事が適地なのかを疑問視する理由に新疆ウイグル自治区でのジェノサイド(民族大量虐殺)を問題視する米議会が、五輪スポンサーの大企業に対し、開催地変更を視野に圧力をかけた動きが活発ですね。
EU諸国の欧州や英国の議会でもボイコットは議題に上がっており、自由主義社会が一丸となって中国や国際オリンピック委員会(IOC)に「NO」を突き付けようと同委員会は中国による人権侵害や知的財産権の侵害、貿易などの問題に注力している。23日には、一部議員がIOCのトーマス・バッハ会長宛てに、北京五輪開催の延期や開催地変更を求める書簡を送った様です。
北京五輪のスポンサー企業に対しオンライン公聴会を開いたのは、米議会超党派の「中國に関する議会・政府委員会」。これに対して日本の政界では何もこのジェノザイドには議員連中はどの様な行動を取ればよいのか?サッパリ判りません。
人権を党是として米国の民主党で親中と思われていたバイデン大統領も看過できない。次の段階としてスポンサーによるボイコットが呼び掛けられている。中国が態度を改めない限り、開会式での選手入場取りやめ、さらには完全なボイコットなど段階を踏んで米議会は行動することになるだろう」とみられます。
米議会、北京五輪の「開催地変更」視野、スポンサー企業に圧力 欧州や英国の議会では「ボイコット論」浮上
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210730/for2107300001-n1.html
北京冬季五輪のスノーボードなどの会場となるスキー場=1月、中国河北省張家口(共同)
中國の習近平主席(共同)
米国のバイデン大統領(共同)
東京五輪は無観客で開催されているが、来年の北京冬季五輪は一体どうなるのか。中国による新疆ウイグル自治区でのジェノサイド(民族大量虐殺)を問題視する米議会が、五輪スポンサーの大企業に対し、開催地変更を視野に圧力をかけた。欧州や英国の議会でもボイコットは議題に上がっており、自由主義社会が一丸となって中国や国際オリンピック委員会(IOC)に「NO」を突き付けようとしている。
◇
27日に北京五輪のスポンサー企業に対しオンライン公聴会を開いたのは、米議会超党派の「中国に関する議会・政府委員会」。ロイター通信によれば、スポンサー企業が中国の人権問題よりも自社の利益を優先させていると議会は強く非難したという。
委員会には最高位スポンサーに位置づけられるワールドワイドオリンピックパートナーを務めるコカ・コーラやクレジットカードのビザ、民泊仲介のエアビーアンドビー、半導体のインテル、日用品のプロクター・アンド・ギャンブルの幹部が出席した。
議員らが「ジェノサイド五輪」のスポンサーを務めるのかと厳しく詰め寄ると、各社は「開催地選定に関わっていない。選手を応援する立場だ」などと回答したという。
米国務省が中国当局によるウイグル族への人権侵害をジェノサイドと認定したことに同意するかとの問いには、インテルの幹部が「わが社は国務省が(認定の)報告書を出す前から新疆でビジネスをしていない。私は報告書を研究し、その結論を信じている」と述べた。
米ブルームバーグによると、同委員会は中国による人権侵害や知的財産権の侵害、貿易などの問題に注力している。23日には、一部議員がIOCのトーマス・バッハ会長宛てに、北京五輪開催の延期や開催地変更を求める書簡を送った。
米国政治に詳しい福井県立大の島田洋一教授は「5月にはナンシー・ペロシ下院議長が首脳の出席を見送る『外交的ボイコット』を提唱したが、共和党議員だけでなく、民主党からも甘いという声が出て、次の段階としてスポンサーによるボイコットが呼び掛けられている。中国が態度を改めない限り、開会式での選手入場取りやめ、さらには完全なボイコットなど段階を踏んで米議会は行動することになるだろう」とみる。
1980年のモスクワ五輪では、ソ連(当時)のアフガニスタン侵攻に反発して日米など西側諸国がボイコットすると、84年のロサンゼルス五輪では東側諸国が報復のボイコットを行った。
2014年のソチ冬季五輪ではロシアで同性愛を規制する法律が成立したことを受け、当時のバラク・オバマ大統領が開会式に出席しなかったという歴史もある。
現状ではスポンサー企業の腰は重いようだが、ボイコットや開催日変更を求める声は多方面から聞こえてくる。
英下院では15日、中国の人権問題が解決しない限り政府に五輪への招待を拒むよう求める決議を採択した。カナダ下院でも2月、開催地変更をIOCに働きかけるべきだとの要求を盛り込んだ決議を採択、欧州議会でもボイコットに関する決議を採択した。
米紙ワシントン・ポストは今月26日付で、トヨタ自動車が新型コロナウイルスの影響によって日本国内で五輪関連のCM放映を見送ったことを紹介した上で、「何事もなかったように体制を正当化する式典に企業幹部が集まるのは考えにくい」とスポンサーのボイコットを呼び掛けた。
前出の島田氏は「今回は米企業に働きかけが行われたが、中国が新型コロナウイルスの発生源の調査を拒否していることを考慮すれば、世論が中国を敵視し、スポンサーが北京五輪に協力できなくなってくる可能性も十分ある。どこか1社がボイコットすれば、雪崩的に態度を改めることも想定され、9月以降に米議会が本格化するため注視したい」と語った。
北京冬季オリンピックボイコット運動で自由世界が纏まれば、中國の習近平主席の顔を潰されたと大騒ぎでしょうが、この様な事態に為った事を胸に手を当てて反省すれば今後の対応に影響するから無理かな?
中國共産党を作った?毛沢東を超える事が習近平主席の頭の中では優先事項なので覇権主義で世界を統一して、君臨する事を捨てられないから無理の極みでしょう。
ウイグル・チベット問題で国土拡張に成功して、更に香港の一国二制度も次々に香港に対して強権を行使できる立法化で問題を解決。台湾も同じ様な一国二制度を行使できない事が見え見えで、従来の国際活動に台湾として行動できれば「東京五輪」で裏打ちされて参加名を従来のチィニーズ・タイペイから順序も50音並びで中國より前で日本のNHKが「台湾」とアナウンス。
中國としてはこの入場場面を中國に報道するのをカット?併せて中國の入場も何を勘違いしたのか、これも報道しなかったようだ。
NHK和久田アナ、五輪開会式で「台湾です」 中国国営メディア沈黙
https://blogos.com/article/550784/
https://japan-indepth.jp/?p=60796
NEXT MEDIA "Japan In-depth"
五輪開会式で入場する「台湾」の選手たち(2021年7月23日) 出典:Photo
by Jamie Squire/Getty Images
高橋浩祐(国際ジャーナリスト)
【まとめ】
・東京五輪開会式への反応「挨拶長すぎる」「復興五輪らしさあまりない」
・開会式での台湾の扱いをめぐり波紋。
・中国は抗議せず。冬季五輪を成功させたい思惑が理由か。
東京オリンピックの開会式が23日夜、東京・国立競技場で行われた。筆者はフェイスブックで内外にいる友人らにテレビで開会式を見た感想を聞いた。
「過去一年間にわたって起きたことをすべてに考慮に入れて、とても厳かで恭しい開会式だった」(オーストラリア人女性)
「競技種目を表す絵文字のピクトグラムが良かった。全体としては日本の一番クールな部分であるポップカルチャーの演出がもっとあるかと思っていた」(韓国人男性)
一番多かった感想は、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長と大会組織委の橋本聖子会長の挨拶が長すぎるという文句だった。2人合わせて約9分とされていたが、バッハ会長は約13分、橋本会長は約6分半も挨拶した。
「妻と私はテレビに向かって、ひたすらバッハ会長と橋本会長に『早くステージから降りなさい』と言い続けていた。」(日系アメリカ人)
▲写真 五輪開会式で挨拶するトーマス・バッハ氏と橋本聖子氏(2021年7月23日) 出典:Photo
by Matthias Hangst/Getty Images
政府が掲げてきた「復興五輪」のメッセージは届いたかとの質問には、橋本会長の挨拶からメッセージを感じることはあったが、全体として復興五輪らしき主張はあまり感じられなかったとの意見が目立った。
フェイスブックへのアクセスができない中国人の友人にも感想を聞いてみた。
「大会式主催者が、中華台北(チャイニーズ・タイペイ)ではなく、台湾として紹介したことに驚いた。過去の五輪では通常は『中華台北』として紹介されてきた。SNSの微博(ウェイボー)で激しい議論の的となっている」(中国深圳市のシンクタンクに勤務する男性)
NHKの和久田麻由子アナウンサーも「台湾です」と紹介した。
NHK関係者は「日本の一部ツイッターは逆に和久田アナを英雄視?していますが、それもヘンな話で(苦笑)、台本組んでいますからね」と話した。
中国のシンクタンク勤務の男性がほかに指摘していたのが、入場の順番の不自然さだった。微博でも大きな話題になっているという。
▲写真 五輪開会式で入場する「台湾」の選手たち。後方にはタジキスタン、タンザニアが続く。(2021年7月23日) 出典:Photo
by Patrick Smith/Getty Images
日刊スポーツの記事によると、確かに大会公式サイトで事前に発表されていた「あいうえお」順の入場順では、台湾の入場は「チャイニーズ・タイペイ」としてチェコ共和国の後の107番目となっていた。しかし、実際には大韓民国の後の105番目に登場した。
大会組織委は「台湾」という日本語の五十音順に基づき、韓国の正式名称である「大韓民国」の後の入場になったとみられる。開会式の行進順はルールで五輪開催国のアルファベット順(日本の場合は五十音順)とされているからだ。
しかし、中国での反応は、日本が「台湾」という呼称を用いたことで、このような直前の順番変更になったとの疑念が出ているようだ。
このほか、NBCが中国選手団を紹介する際に、台湾を含んでいない中国地図を放送したため、米国ニューヨークの中国総領事館が抗議をし、中国でも強い反発が起きている。
ただし、来年2月に北京冬季五輪を開催する中国は、一貫して東京五輪を支援する姿勢を見せている。このため、入場行進での「台湾」と呼称での登場にも今のところ、中国国営メディアは沈黙し、抗議の声を上げていない。
中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は23日の記者会見で、「力の限り東京五輪の支持を続ける。東京五輪の成功を我々も引き継ぎたい」と述べた。
菅首相が東京五輪の成功に政権の存亡を賭けているように、習近平国家主席も自らの権力基盤の強化に向け、北京冬季五輪を是が非でも成功させたいとの政治的思惑がある。それに比べれば、入場行進での「台湾」登場は小さな問題なのかもしれない。
中國では来年すぐに開催する「北京冬季五輪」にチャチャが入らない様に世界や日本に開催に反する事が無い様にしたのかもしれない。習近平国家主席も自らの権力基盤の強化に向け、北京冬季五輪を是が非でも成功させたいとの政治的思惑があったのかな?
しかも、台湾の蔡英文総統も、感謝のコメントが「台湾」と呼んだ事を見て自身のフェイスブックに次のようなコメントを書き込みました。
どんなに大きな挑戦であっても、スポーツの力、オリンピックの価値は揺るぎません。開催国である日本の皆様、有難う御座いました。と言ったのでは無いでしょうか?
開催に否定的論調が強かった東京五輪ですが、日本のメダルラッシュですっかり世論の流れも変わったようです。日本勢の活躍に、毎日が感動の連続という事実は日本で開催したことが良かったのでしょう。次の中國の参加入場をカットしてしまった記事です。
中国の大誤算。五輪開会式「台湾」どころか自国選手団も放送カットの赤っ恥
http://topics.smt.docomo.ne.jp/article/mag2/world/mag2-506197
MAG2
NEWS 2021年07月30日04時45分
東京五輪開会式の各国選手団入場行進で、チャイニーズタイペイオリンピック委員会旗を掲げ登場した台湾選手団に対して、中継を担当した女性キャスターが「台湾です」と紹介、式中に一度も「チャイニーズ・タイペイ」という名称を使わなかったことが大きな話題となっています。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、こうした台湾の扱いを「画期的」としてその理由を解説。さらに変化しつつある国際社会の「台湾観」についても詳しく紹介しています。
※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2021年7月28日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
中国と台湾の真実を最もよく知る黄文雄先生のメルマガ詳細・ご登録はコチラ
【台湾】五輪開会式で日本が「台湾」を連呼した背景
● 五輪開会式で「台湾」として行進 50音順の入場めぐり「屈辱」と中国は怒りも NHK和久田アナ「台湾です!」に「粋な計らい」の声
開催に否定的論調が強かった東京五輪ですが、日本のメダルラッシュですっかり世論の流れも変わったようです。日本勢の活躍に、毎日が感動の連続という方も多いのではないでしょうか。
台湾も、2004年のアテネ五輪のときのメダル5個を更新し、過去最多のメダル数(7月27日時点で6個)となったことで、大盛りあがりを見せています。59kg級女子重量挙げで優勝した郭婞淳は、台湾先住民族アミ族の血を引いています。
また、目をみはる日本勢の活躍も、台湾では大きく報じられていますが、それに先駆けて7月23日に行われた五輪開会式での台湾選手団の入場行進も話題となりました。
ご存知の方も多いと思いますが、開会式での選手団入場は「あいうえお」順位で行われました。台湾は「チャイニーズ・タイペイ」ならばチェコの後の行進であるにもかかわらず、実際には大韓民国の後の行進となりました。つまり「台湾」という名称での入場行進になったということです。
NHKの和久田麻由子アナウンサーも、台湾の入場行進について「台湾です!」と紹介し、一度も「チャイニーズ・タイペイ」という名称を使いませんでした。これは画期的なことです。
こうした台湾の扱いが、日本と台湾のSNSで大きな反響を呼びました。とくに台湾では感動する声が多く上がり、日本に感謝する声が溢れていたようです。
● 五輪開会後に台湾からは「日本ありがとう」 感謝のコメントが続々の理由とは
蔡英文総統も、自身のフェイスブックに次のようなコメントを書き込みました。
どんなに大きな挑戦であっても、スポーツの力、オリンピックの価値は揺るぎません。開催国である日本の皆様、ありがとうございました。
世界が流行から立ち直ろうとしている中、世界中のアスリートたちがオリンピックスタジアムに集まって、その回復力を示しました。国境や人種に関係なく、彼らは人間の存在に対する文明的価値を示し、平和、多様性、統一性に対する信念を示しました。
同じように、どんなに大きな困難があっても、台湾が世界の一員になることを止めることはできません。盧彦勳選手と郭婞淳選手が旗を持って行進した瞬間、台湾は世界の舞台に立ち、私たちは皆、誇りに思いました。
● 蔡英文 − Home | Facebook
さらには、
台湾と日本は近い隣国であり、困ったときにはお互いに助け合ってきました。今回は、そのお手伝いをさせていただきます
現地には行けませんが、すべてのレースを中継で追いかけて、選手たちの活躍を一緒に見守りたいと思います。
と投稿し、日本への感謝と連帯を表す動画とともに「ありがとう!日本!東京オリンピック、一緒に頑張りましょう」
と日本語で書き込みました。
● 來自台灣的祝福!一起為東京奧運加油!ありがとう!日本!東京オリンピック、一緒に頑張りましょう!
【関連】嘘つき安倍晋三が世界を騙した。東京五輪の酷暑にアスリートが悲鳴、“虚偽の常習犯”逮捕までのカウントダウン
中国と台湾の真実を最もよく知る黄文雄先生のメルマガ詳細・ご登録はコチラ
一方の中国は、テンセント(騰訊控股有限公司)がネット配信しましたが、台湾選手団の入場行進をカットして別映像に切り替えたところ、中国選手団の行進まで配信しそこねてしまったそうです。中国らしい失敗です。
● 台湾に過敏反応したら…中国、五輪開会式で自国選手の行進を配信し損ねる ネット上では大バッシング
以前から台湾の民間および、日本の台湾支持派などから、「台湾」を正式名称にすべきだという声は挙がっていました。しかし台湾政府関係者は、長い間、この問題について否定するか静観するだけだったのです。
正名運動は1950年代から始まっています。かつては「台湾 中華民国」という名称で、3回もオリンピックに参加しています。1964年の東京オリンピックでも台湾は「台湾 中華民国」名義で参加しています。
ところが1971年に国連のアルバニア決議により中華人民共和国が「中国の唯一の合法的代表」とされたことで、中華民国は国連を脱退します。以後、中華人民共和国と中華民国は、名称を含めてどちらが正統な政権かをさまざまな国際舞台で争うようになったのです。
同時に中華民国政府は、いかなる団体でも「台湾」を名乗るものはみな「反乱団体」だとして、圧力を掛けてきました。「台湾ライオンズクラブ」や「台湾語聖書」などの名称さえ「敵」とみなされました。
中華民国政府は中国人が主催し、いずれ中国大陸に反攻して中国を統一すると考えていましたから、「台湾」という中国とは別の国の存在を認めなかったのです。
1976年のモントリオール五輪では、カナダが「中華民国」名義での選手団受け入れを拒否、そのかわりに「台湾」名義を提案しますが、当時の中華民国はこれを拒否して参加をボイコットしました。
1979年に名古屋で開かれたIOCの会合で「チャイニーズ・タイペイ」としての参加が認められるようになりましたが、ここでも中国とのあいだで漢字表記は「中国台北」か「中華台北」かということで悶着となり、ついに1989年に両者合意のもと、「中華台北」に決まったというわけです。
● なぜ「台湾」での東京五輪出場にこだわるのか 古くて新しい呼称問題に日台有志が動き出す
しかし、1988年に李登輝が総統となり民主化を進め、1996年に初の直接選挙を行うようになると、台湾人に「自分は中国人ではなく台湾人だ」という意識が芽生え始めました。そして2000年の民進党政権への政権交代、2016年の再度の民進党政権誕生を経て、「台湾人意識」はさらに大きくなっていったのです。
2020年の東京オリンピック開催が決まると、台湾人選手の国籍を「チャイニーズ・タイペイ」ではなく「タイワン」にしようと呼びかける運動が始まりました。この東京オリンピックに向けた「正名運動」の総責任者は、紀政という元オリンピック選手でした。彼女は台湾初の女性メダリストとして尊敬を集めています。また、3回のオリンピックに出場していますが、いずれも「台湾」名義(1回は台湾の別称である「フォルモサ」)で参加したそうです。
● 挺2020東奧台灣正名 紀政:台灣人要先自助
ところが、20182年9月に「2020年の東京オリンピックですべての正式名称を『台湾』にするか」という国民投票が行われましたが、賛成45.2%、反対54.8%で否決されてしまいます。
しかし、今回の東京オリンピックで日本が「台湾」として扱ったことにより、当時の反対派も「『台湾』という名称だと競技に参加できなくなるという懸念が叫ばれていたので、仕方なく反対した」という声が多く挙がっています。
● 東奧開幕日主持人喊「台湾です」 四叉貓憶2018年公投往事
台湾では多くのメディアがいまだ国民党の影響下にありますので、ネガティブキャンペーンによる脅かしで、「台湾」という名称使用が否決されてしまったわけです。今回の開会式は、そういった過去の事実を判明させると同時に、「台湾」という名称でも参加できるということを、日本側が示してくれたということで、台湾にとっては非常に大きな意味があるものだったといえるわけです。
中国と台湾の真実を最もよく知る黄文雄先生のメルマガ詳細・ご登録はコチラ
台湾はこれまで、とくに航空分野において、中華人民共和国と同視されないように「中華」「中国」ではなく「台湾」という名称使用を進めようとしてきました。これに対して中国は2018年7月、世界の44航空会社に対して「台湾」表記の中止を求めてきました。応じなければビジネス上の不利益を与えるという、暗黙の圧力があることは言うまでもありません。
● 航空会社の「台湾」表記、中国から変更要求で全社見直し
各国の航空会社の多くがこれに応じ、「中国台北」といった表記にしましたが、日本航空と全日空は、東アジアなどの地域から直接、中国や台湾の「都市名」を選ぶ方式にして、国名を書かないというやり方で、乗り切りました。日本は台湾への配慮も欠かさなかったのです。
そして現在、NHKのメダル順位も「台湾」という表記になっており、先の開会式での台湾の扱いも含めて、中国側は「台湾が小細工している」と非難しているそうです。
● China
calls NHK’s listing of Taiwan on Olympic medal table ‘little tricks’
現在のところ、中国は日本への批判を押さえているようです。ホスト国である日本を批判するのはさすがに非礼であり、また、欧米各国が来年の北京オリンピックへのボイコットする可能性があるため、日本を懐柔して先進国の団結を阻害したいという思いもあるからでしょう。
しかし、国際社会の台湾観は静かに変化しつつあります。武漢発のパンデミックも、その契機の一つだと思います。中国の情報隠蔽によって世界に大きな被害をもたらした新型コロナ問題は、中国という国の本質を暴きました。
それが国際的な中国への疑念と警戒心を高め、ウイグルでのジェノサイド批判につながっていったともいえます。アメリカ議会はIOCに対して北京五輪の開催地変更を求める書簡を送り、さらに7月27日には北京五輪のスポンサー企業に対する公聴会が開かれ、開催地を変えるようにIOCに圧力をかけるべきではないかと迫ったそうです。
● 米議会 北京五輪スポンサー企業公聴会「開催地変更すべきでは」
いくら習近平が中国国内で「偉大なる指導者」として自己の神格化を進めても、民主主義国には通用しません。世界で習近平を「偉大な指導者」と認める国はなく、むしろ「ジェノサイドの独裁者」というイメージが強まっていくばかりです。
そして国際社会は、自由主義の国・台湾を、専制国家と対峙する最前線として認知しつつあるのです。「台湾」が正式名称になることは、「一つの中国」の否定や脱却を意味します。香港が完全に中国の支配下に入ってしまった現在、この開会式で改めて「台湾」が強調されたことは、国際社会が改めて台湾を自由主義陣営として区分けしようということの現れのように思えて仕方ありません。
アメリカのNBCテレビは、五輪開会式の中継で、台湾を含まない中国の地図を画面に映し、これに対して中国の総領事館が「中国人民の尊厳と勘定を傷つけた」として抗議したそうです。開会式とあわせて、やはり偶然に起こったこととは思えません。中国も国際社会が「一つの中国」を事実上、否定し始めていることに、焦りを感じているようです。
いずれにせよ、日台の絆がより明確に現れた開会式だったと思います。日台選手の一層の活躍に期待しています。
中国と台湾の真実を最もよく知る黄文雄先生のメルマガ詳細・ご登録はコチラ
最新刊
『バイデン政権がもたらす新たな米中危機 激震する世界と日本の行方』好評発売中!
image
by: kovop58 / Shutterstock.com
安倍内閣で財務副大臣を務めた古川禎久衆議院議員が「国連の事務総長」に君臨して中國が覇権を捨てて従う事が必要では無いでしょうか?
「父つぁん」としては、国連再建を自由世界が中國を外した組織にしない限り無理!だと言っていますが?
「父つぁん」を理解させても、相手の中國のトップである習近平主席を排除させなければ神棚に飾った御札より力が無いのでは?
「信頼性がない」のは何時もの事であるがそこで、
「俺っち」も今となっては当然中國の「冬季北京オリンピック開催」を決行して強い中國を打ち出すのではないでしょうか、批判される事を覚悟しても開催でしょう。現在のところ、中國は日本への批判を押さえているようですが、ホスト国である日本を批判するのはさすがに非礼であり、また、欧米各国が来年の「北京冬季五輪」オリンピックへのボイコットする可能性があるため、日本を懐柔して先進国の団結を阻害したいという思いもあるからでしょう。(日本の政界がトラップに懸っているのかも?)
しかし、国際社会の台湾観は静かに変化しつつあります。武漢発の「武漢ウイルス」でのパンデミックも、その契機の一つだと思います。中國の情報隠蔽によって世界に大きな被害をもたらした新型コロナ問題は、中國という国の本質を暴きました。
それが国際的な中国への疑念と警戒心を高め、ウイグルでのジェノサイド批判につながっていったともいえます。アメリカ議会はIOCに対して北京五輪の開催地変更を求める書簡を送り、さらに7月27日には北京五輪のスポンサー企業に対する公聴会が開かれ、開催地を変えるようにIOCに圧力をかけるべきではないかと迫ったそうです。
0 件のコメント:
コメントを投稿